2016年09月30日
黒い板の話
え〜っと、
遠く海の向こうの職人さんに作ってもらった、黒御影石の墓誌、(特別寸法)
< 余談だが、黒御影石ってのは、墓石屋の造語であり、地質学でいう分類では ・・・ 話が長くなりそうなので、その話はまた次回にでも 。 >
その墓誌に戒名を彫る作業をしたのだが、 ダメだ、 大失敗 ! 。
石に字を彫るには、
①文字を切ったゴムシートを石に張り付け、 (オイラはゴムではなく、ウレタンシートを使ってる)
②文字部分を抜いて、
③石を彫刻室に入れて、『 サンドブラスト 』 にて、コンプレッサーの高圧空気で、カーボランダムという砂を石に吹き付けて字を彫る、
今回失敗したのは、細かい字の部分のゴムシートが、高圧空気によって剥がれてしまうという、どうしようもない事態が起き、それが何カ所も。
剥がれそうな部分をあらかじめ接着剤にて貼付ける裏技を使ってみるも、
ダメだ、剥がれてしまう、、、
もう、どうしようもなくなってしまったので、今まで彫った字を削り落とす研磨作業をするはめに 、
トホホ・・・ 無駄な作業が増えちまったよ。

研磨を始めたところ、 うゎぁ〜 水が水玉になって弾いている、
これじゃぁ ゴムシートも粘着力不足で剥がれてしまうわけだわぁ。
そう、遠く海の向こうの職人さんは、黒御影石に何かを塗って、本来の研磨のツヤ以上に、怪しげな ケバいツヤ を出してくる、
当然今回も、何かを塗ってある怪しげなツヤであり、
だが、今回のようにゴムシートが簡単に剥がれてしまうということは初めてで、 どういうことだ??
研磨したら石の厚みが4mm薄くなってしまったが、幸いにも厚みが1分(3mm)分増ししてあったので、結果的に1mm薄くなってしまい、
m(_ _)m 1mmは目をつむってください。
研磨後はトラブルもなく順調に字彫り作業が終わり、

おしまい 。
と、したいところだが、
同じ仕入れ先から、規格寸法の黒御影石を仕入れたのだが、

ダメじゃん、これも水玉じゃんか 。
< ちなみに研磨機でバフをかけたら、水玉にならなくなった >
そう、 問屋さん曰く、海の向こうの工場に 『 何も塗ってくるな! 』 と言っても、 『 何も塗ってない 』 しらを切るらしい 。
2016年09月11日
新たなるオイラのオモチャ♡ その後
昨年導入したお墓の文字を彫る時に使うサンドブラストのゴムシートを作成する機械 『 カッティングプロッタ 』

その 『 カッティングプロッタ 』の 以前の日記 ↓
新たなるオイラのオモチャ♡ その1
新たなるオイラのオモチャ♡ その2
新たなるオイラのオモチャ♡ その3
新たなるオイラのオモチャ♡ その4
新たなるオイラのオモチャ♡ その5
新たなるオイラのオモチャ♡ その6
新たなるオイラのオモチャ♡ その7
新たなるオイラのオモチャ♡ その8
新たなるオイラのオモチャ♡ その9
その後、ベストな設定を発見して切れ味も最高に良く、順調に稼働してて、
今日は、そのカッティングプロッタで字彫り作業に必要なシート作成する、そのデータを作成するソフトウェアーの近況の話でも。
そう、墓石専用のソフトウェアー ってものがあって、
はい、これ ↓
一 刀 彫

値段はといえば、
¥ 最高グレードの軽トラックが買える 円也
貧乏石屋のオイラのソフトウェアー は、 これ 、

『 Adobe Illustrator cs6 』 これでお高い専用ソフト並みか、それ以上のことができる。
お値段は、
¥ 軽トラックのタイヤが買える 円也
さて、本題、
戒名の字彫りのお仕事をいただいた時に、前に彫ってある文字に寸法や書体をあわせるのだが、
オイラは今まで、文字の寸法を拾うには定規で測り、 Illustratorでその寸法に字書を作成していたが、
それも面倒になり、先日ついに長尺紙を読み込めるモバイルスキャナーを購入。

< brother MDS-820W 安価なスキャナーの中で唯一 Macで長尺紙が読み込める >
それで何をしたかといえば、

①スキャナーで読み込んだ拓本( 彫ってある文字を紙に写したもの )を Illustratorで開き、

②その上から文字の寸法に枠を作成、

③その枠に合わせて字書の作成、

④カッティングプロッタのソフトウェアーを立ち上げてシートを作成ってな具合 。
さて、 作業が楽になったかといえば、 う〜ん、、、 微妙 、
かえって今まで通りアナログ方式で、定規で寸法を追った方が楽かも 。